【ホワイトゾーン】
正当な要求や苦情を申し立てるお客様です。厳しい口調で問い詰めたり、報告書の提出を求める人もいますが、要求内容に不合理な点はありません。商品やサービスの提供者側に非があり、返品や返金に応じなければならないケースです。

クレームという言葉の響きからはネガティブな印象を受けますが、「お客様の声」として大切に扱うべきものです。数から言えば、クレームの大半は、このホワイトゾーンに属しています。

【ブラックゾーン】
ホワイトゾーンの対極にあるのが、金品を脅し取る目的の詐欺や恐喝まがいのブラックゾーンです。以前は反社会的勢力の「プロクレーマー」が暗躍していましたが、暴力団対策法の施行によって、その数は激減しています。暴力団排除条例が各地で制定されたことも、プロクレーマーの活動を抑止しています。

その一方で、「大衆モンスター」の一部が悪質化し、意図的に金品を狙ったり詐欺まがいのクレームを起こすようになると、このブラックゾーンに属することになります。

【グレーゾーン】
ホワイトとブラックの中間に位置するのが、グレーです。実は、拙著『クレーム対応「完全撃退」マニュアル』で紹介しているモンスタークレーマーの大部分が、このグレーゾーンに属しています。また、暴力団対策法から逃れるために属性を隠した反会的勢力も一部、混ざり込んでいます。

いま、このグレーゾーンが急激に拡大し、担当者を悩ませているのです。

グレーゾーンの「大衆モンスター」が最大の脅威

さて、現在のクレームの大多数を占めるこの「グレーゾーン」を、さらに、次の3つのレベルに分けて考えてみると、対応策が見えてきます。

【グレーゾーン・レベル(1)】

はじめから悪意があるわけではなく、ふとしたことをきっかけに、怒りにまかせて大声を張り上げたり,文句を並べ立てたりするのが特徴です。不安やストレスなどを抱え、思い通りにならない苛立ちをクレームで発散するケースが目立ちます。

【グレーゾーン・レベル(2)

過剰な要求を執拗に繰り返すクレーマーです。なにかと文句をつけ、「あわよくば、いい思いができるのではないか」と欲を出したり、土下座を強要するケースも見られます。手口は場当たり的ですが、グレーゾーンのなかでも急増している厄介な存在であり、私はとくに「難渋クレーマー」と呼んで、注意を呼びかけています。

【グレーゾーン・レベル(3)】

善良な市民を装っていますが、犯罪の一歩手前の手口を使って金品を搾取したり、特別待遇を求めたりする、極めて悪質性の強いクレーマーです。なかには、元ヤクザや暴力団に所属せず、犯罪行為を繰り返す集団などもいます。常習的なクレーマーが多く、用意周到な計画を立てる「プロ」も少なくありません。

目の前にいるクレーマーと思しき人が、「どのレベルにある人なのか?」を見極めることが、クレームを長引かせずに対処する第一歩になります。

『クレーム対応「完全撃退」マニュアル』では、最新のクレーム事例を40以上紹介しながら、対面・メール・電話あらゆる場面における正しい対応法、ネット炎上を鎮火させる方法、高齢化に伴い増加している「シルバーモンスター」の実態と対策など、クレーマーの終わりなき要求を断ち切る23の技術を余すところなく紹介しています。

ぜひ、現場で使い倒していただき、万全の危機管理体制を整えた上で「顧客満足」を追求してください。

(参考記事)

「半殺しだよ」→「怖いです」
「SNSで拡散するぞ」→「困りましたね」
究極のクレーム対応“K言葉”の活用術