以降、多くの企業がウェイボーとコラボでプロモーションを行うようになりました。こうした実績から、2011年に発表された新浪微博の10大マーケティング成功例にVANCLが選ばれています。

 今年1月、北京で開催されたVANCLグランドセレモニーという販促イベントに蒼井そらを呼んで、得意の習字を披露するという余興で会場は大盛況でした。中国の若い世代を惹きつける彼らのやり方は、日本の企業にとっても参考になるはずです。」

フォロワー数はなんと140万人!
マツダはなぜ自動車業界でナンバーワンになれたのか

――日本企業の取り組みはどうでしょう。

「個別の企業がさまざまな取り組みをしていますが、中国に合ったやり方でフォロワー数を伸ばしているのがマツダです。中国では外資をはじめ多くの自動車メーカーが公式アカウントを持っていますが、マツダは主なウェイボーのすべてにアカウントを持ち、一汽マツダや長安マツダとそれぞれの販売代理店などのフォロワー数を合わせると、現時点で140万人と中国の自動車業界でナンバーワンとなっています。

 同グループでは、新車プロモーションやキャンペーンなどの情報発信はもちろん、顧客とのコミュニケーションツールとしてウェイボーをうまく活用しています。フォロワーからの書き込みに対して即座に対応し、問題があればそれを吸い上げ、担当部門に伝える。実際に運用しているのは同グループや販売代理店の中国人担当者たちですが、ウェイボーをカスタマーサービスの窓口として使っているのです。」

――マツダがトップになれた理由は何でしょうか。

「まず、ウェイボーを始めた時期が早かった。2010年1月にアカウントを開設しています。そして、何よりグループが一丸となってウェイボーを重視する姿勢がある。

 日系自動車メーカーは現地との合弁会社ですが、マツダではカスタマー部門はもちろん、総経理や幹部、各部署の社員、そして100社あまりの販売代理店が独自のアカウントを持ち、日々ツイートをしています。フォロワー数トップの理由はアカウント数の多さを活かした多角的な展開にある。でも、企業の幹部はみなアカウントを持っているというのは、中国ではよくあることです。」