止まらない大型百貨店の閉店
地元衰退に歯止めをかけられるか
地方都市・郊外では、百貨店の閉店が相次いでいる。今年(2018年)も伊勢丹松戸店、西武船橋店、小田原店、名古屋の丸栄などが閉店し、今年以降も、伊勢丹府中店、相模原店、三越新潟店の閉店が決まっている。
こうした閉店の原因は、郊外大規模店舗が進出し、客の流れが変わってしまったことや、ユニクロなどファストファッションが浸透し、利益率のよいアパレルの売り上げの落ちたことが原因である。さらに、eコマースもまだ地方では強くはないが、今後伸びていくことが想定され、百貨店はこのままではさらなる縮小、撤退を余儀なくされる。
百貨店の閉店は「まちづくり」の視点からも大きな痛手だ。百貨店は中心市街地の誘客のマグネットであり、大型店舗ながらも地元の商店街と共存してきた。百貨店が閉店した街の中には、歩行者数の減少が目立ち、賑わいが消えていった街もある。また閉店の後、解体され、更地となった場所もある。さらに、雇用の面からも大きな痛手である。