平成22年度(2010年度)以降、有効求人倍率 は見事なまでに右肩上がりで上昇の一途をたどっており、いわゆる「売り手市場」であることは誰の目に見ても明らかです。多くの企業が人材不足や良い人材が採れないという悩みを抱えています。では、このような状況下で成果を出し続ける企業はどのような取り組みをしているのか。『採用に強い会社は何をしているか ~52の事例から読み解く 採用の原理原則』を刊行し、現在はLINE株式会社 Employee Success室 副室長を務める青田努氏に、本書の中からいくつか事例を抜粋してもらった。

SNSでの企業発信は
地道に磨き上げていく覚悟が必須

青田 努(あおた・つとむ)
LINE株式会社 Employee Success室 副室長
リクルートおよびリクルートメディアコミュニケーションズに通算10年在籍し、「リクナビ」の学生向けプロモーション、求人広告の制作ディレクター、自社採用担当を務める。その後、アマゾンジャパン、プライスウォーターハウスクーパースなどで人事マネージャー(おもに中途採用領域)を経て、2015年より日本最大のHRネットワーク『日本の人事部』にて、人事・人材業界向け講座の企画・運営、HR Techメディアなどのサービス立ち上げに携わる。2017年にLINE株式会社入社、2018年7月より現職。1999年、筑波大学 第一学群 人文学類 卒業。2014年、早稲田大学大学院商学研究科(MBA)修了。組織学会、人材育成学会、日本マーケティング学会会員。著書に『採用に強い会社は何をしているか』(ダイヤモンド社)がある。

  ここ数年でよく見られるようになった採用広報の手段が、FacebookやTwitterなどを活用し、採用広報を目的として求人企業が情報発信するパターンです。さまざまな企業が「採用アカウント」を開設し、採用に関する情報を発信しています。

 しかし、これらの採用アカウントは「SNSに詳しい特定の担当者に任せたきりとなり、担当者の異動などで気づいたら廃れていた」というケースが少なくありません。そのため、採用アカウントを採用広報の場として効果的なものとするには、チームとして継続的に育てていく必要があります。

 SNSを効果的な採用広報ツールに育てあげた事例としては、2013年に運用が始まったアマゾンジャパンのFacebook ページ「Inside Amazon」が挙げられるでしょう。各事業の採用担当者たちがチームで週1〜2回の情報発信を地道に6年以上「継続」した結果、このFacebookページは2019年3月時点でフォロワー数12万人にまで成長しています。

アマゾンジャパンのFacebookページ「Inside Amazon」