アイディアと思考の明確化に効く

――マインドマップは今後どのように広がっていくだろうか?

 教育とビジネス、この二つの分野で広く普及していくだろう。
  教育の分野では、エントリー・レベルのiMindMapを無料で提供できるようになったことが大きい。私には8歳と12歳の子どもがいるが、私がiPhoneやiPadを買い替えたときに古い型のものを与えている。記憶したり、自分の考えをまとめたりするのに、楽しみながら使っているようだ。

 アイディアを生み出し、思考を明確化するのに非常に効果的だと実感している。

 マインドマップを使ってどのように教えるか、教師向けの研修も行われている。ウェールズ地方では、宿題をマインドマップで提出できる学校もある。教師にとっても子どもの理解度を測るのに、文字を書き込むだけのテストより把握しやすい。例えば、あるテーマの授業をした後でマインドマップをかかせ、理解が足りないと思われる部分を次の授業で重点的に教える。その後、もう1枚マインドマップをかかせるとブランチが増えてより充実したマインドマップができ、子どもにとっても教師にとってもモチベーションが上がる体験となるのだ。

 さらに難読症など学習障害のある人が、マインドマップを使うことでその潜在能力を大きく花開かせる例もある。イギリスでは小学校から大学まで、マインドマップが公的教育の中に組み込まれつつある。