好きなことを仕事にするほうが楽しい

東松寛文(とうまつ・ひろふみ)          リーマントラベラー・休み方研究家       1987 年岐阜県生まれ。神戸大学卒業後、平日は激務の広告代理店で働くかたわら、週末で世界中を旅する“ リーマントラベラー" に。また、週末で人生を変えた休み方のスペシャリストとして“ 休み方研究家" としても活動する。社会人3 年目に旅に目覚め、7 年間で58 カ国123 都市に渡航。2016 年、3 カ月で5 大陸18 カ国を制覇し、世界一周を達成。『地球の歩き方』から旅のプロに選ばれる。以降、TV・新聞・雑誌等のメディア出演・執筆多数。全国各地で講演も実施。著書に『サラリーマン2.0 週末だけで世界一周』(河出書房新社)。

東松:ところで、守屋さんは会社員時代には、有休とかはふつうに取られたりしていたのですか?

守屋:僕の場合は、働いているのと休んでいるのとあまり感覚の違いがなかったですね。だから、有休を積極的に取りたいともあまり思わなかったし……。でも、会社で仕事しているんだから働いているんでしょと聞かれたら、たしかにそうなんですけどね。でも、どちらかというと働くというよりは、「活動」しているという感覚でしたよね。

東松:活動ですか?

守屋:お金を稼ぐために働いているという感覚ではなくて、ただ単に自分でやりたいことがあるから、それを延々とやっていた、活動していたという感じです。だから、有休はあまり取った記憶がないですね。

東松:そうなんですね。

守屋:僕の中では、昔からそんな感覚があったんです。やらされている感は少なかったなと。

東松:サラリーマンって意識しなければしないほど、やらされ仕事が増えていくと思うのですが、そうならないために、何か工夫されていたことはあったのですか?

守屋:僕の場合は、最初から新規事業だけをやってきたので、それが結構大きかったと思います。新入社員の時から自分で考えざるを得ない環境(新設の新規事業開発室)にいきなり放り込まれて、「あとは自分で考えて動いてください。3ヵ月後に役員会でプレゼンです」という指示だったので。だから、やらされ感はなかったですね。

東松:いきなり、実践形式のスパルタトレーニングだったのですね。

守屋:東松さんの本を読んで最初にページを折ったのがここで、「自分で決めた人生を歩んでいる」という箇所です。ここはすごく共感しました。繰り返しになりますが、この本は、休み方改革とか働き方改革の話ではなく、自分が人生の中心になって生きるとは、という話なんだなと。

東松:どうも、ありがとうございます。おそらく、会社のまわりの人から見ると、私はあまり有休も取っていなくて、すごく活動量の多い人みたいに見えているかと思います。自分では、リーマントラベラーという好きなことをやっているだけなので、仕事とかプライベートとかの境界線がいい意味でなくなっている感じです。常に100%本気で生きられることがたくさん出てきたなという気がしています。

守屋:働くこと=労働、休むこと=休暇ととらええると、両者の意味は大分違うのだと思います。でも、やりたいことを仕事にすれば、やりたいことを休みの日にすることもあるので、両者の間にあまり差がなくなってくるのですよね。多分、そういう生き方のほうが楽しいのではないかということを、私も東松さんもお互いに本の中で言っているのではないかと……。

東松:もちろん、仕事と休暇はきっちり切り分けたほうが気持ちがいいという人もいますので、それはそれでいいんだと思います。

守屋:もちろん。「私、定時で帰ります」という生き方も全然いいですよね。「定時で切り上げて、ビールで乾杯!」というのも、それはそれでわかりやすいですし、とても楽しそうですよね。

東松:そうですね(笑)。