三田会の天下は続くのか。そのための試行錯誤が始まっている。
早稲田、東大、一橋、開成…大学高校つながりがビジネスを制する
『週刊ダイヤモンド』7月13日号の第1特集は「(新)OBネットワーク 早慶 東大 一橋 名門校」です。
学閥の王者、慶應「三田会」のネットワークは、悩みを抱えながらも強靭です。その後ろ姿を単に追いかけるのではなく、それぞれ大学の特質を生かした新しいOBネットワークの形成、コミュニティづくりの動きが広がってきました。
東京大学や早稲田大学では、これまでの王道の就職先に代わって、起業家の道という新たな進路が急浮上しています。起業家OBたちも全面支援の構えです。
有名進学校でぶっちぎりの結束力を誇る開成高校でも、起業家ネットワークがどんどん拡充してきました。開成を筆頭に、慶應義塾高校、灘高校、麻布高校、筑波大学付属駒場高校といった超有名校のOBがスタートアップ、ベンチャーを席巻しています。
大学では、濃密なゼミつながりで強固な結束力を見せる一橋大学如水会、さらに上智、明治、立教、青山学院。中央、それに日大などのOBたちも、それぞれ独自のまとまりを競っています。
全国に目を移すと、北海道では道庁“北大閥”が復活し、東北では仙台一高、二高の対決構図が急変。中部ではトヨタに無類の強さを誇った名大閥に異変が起きました。
また、関西では関関同立の中で同志社と関学の同窓会人脈が立ち勝り、九州では福岡の修猷館が鉄の結束を見せつけました。
全国大学・高校360校を盛り込んだ「エリア別“学閥”序列マップ」を見れば、最新情勢を確認できます。
つながりがビジネスを制す。同じ高校、大学で学んだという信頼感、安心感はかけがえのないビジネスの支えです。最新の大学・高校ネットワークを解剖した本特集を、ぜひご一読ください。
(週刊ダイヤモンド編集部論説委員 小栗正嗣)