恐怖イメージ
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子どもの頃は幽霊やお化けが怖かったけれど、大人になった今は何より生身の人間が一番怖い。そう考えている人は少なくないはずだ。危険なほどの暑さの中、ビジネスパーソンの背中をゾクッとさせるのは、業の深さを漂わせる人間の行いに違いない。(取材・文/フリーライター 武藤弘樹)

生身の人間が持つ怖さ
血が通っていることの迫力

 夏は怪談の季節である。「暑い季節だから怖い話に接してゾクっとするのも乙でしょう」と考えられているからであり、また先祖の霊が帰ってくるお盆が真夏のど真ん中にあるからでもある。お盆を通して霊を意識し、ちょっとセンチな気分になっているので、じゃあせっかくだから怪談話でもしましょうかというわけである。

 しかし近年では、霊由来の怪談だけでなく「人って怖いよね」という風潮も出てきていて、生身の人間による怖い話も“怪談”に含まれるようにもなってきた。こっちの方の怪談ではこれといった怪奇現象は起こらなくとも、登場人物の心や思いのねじれ方がよほど怪奇現象じみているため“怪談”として認定されるのであろう。ストーカーに悩まされる女性が帰宅し、ふとベッドの下をのぞき込むとそこに潜んでいたストーカー男と目が合った――これなどはリアル版怪談で有名なものである。

 時として事実は怪談より奇なりである。実際の体験に基づいた「生身の人間による恐怖」を伝える怪談はいくつか紹介することができる。ほとんど都市伝説クラスにまでなっている「ベッド下のストーカー」には恐ろしさの点で及ばないかもしれないが、こちらで紹介するエピソードは折り紙つきの事実であるからして、ぜひ真実味のある人間の怖さを堪能いただきたい。