解決したいという思いがあると、問題を見つけたら「この問題の原因は何だろう?」という疑問も湧いてきます。その疑問を質問すれば「原因の探求」になります。

 ただし、「原因の探求をするだけ」では、解決にはたどり着きません。結果が悪いものに対する原因の探求は苦しいだけです。自信を失ったり、行動できない理由を生み出したりする可能性もあります。だから本当に解決したいのであれば、「原因探求の質問」をしたあとに、必ず「解決策探求の質問」もセットにしておきましょう。

 もしも原因の探求だけに目が行ってしまうようであれば、「解決したい」という目的を思い出す必要があります。「何のためにその問題について考えているのか?」という質問をはさむといいでしょう。たとえば、自社商品の不良品の発生率が高まったときに、「その原因は何だろう?」と考えるのは原因の探求です。そこで、「何のためにこの問題について考えているのだろうか?」という質問をはさみます。そうすると「不良品の発生率を下げたい」という目的が見つかるはずです。

 さらに上位の目的にも気づくこともあるでしょう。「不良品発生率低減によるコスト削減」や「利益率の向上」や「顧客満足度の向上」、さらには「自社ブランド価値の向上」「自社の業績改善」などです。原因探求の目的と、さらにその上位目的が確認できたら、「その目的を達成するために何をどうしたらいいだろう?」という解決につながる質問をしましょう。

 このように「解決につながる質問」は、「原因探求の質問」と「解決策探求の質問」の2つで1つにすることがポイントです。両方がセットになって解決志向の質問をしていくのだということを忘れなければ、文字通り「解決につながる質問」ができます。

自分を変えるいい質問(3)「みんなの悦びにつながる」こと

 前向きであることと、解決につながるものであるというのが、いい質問の2つの特徴でした。これに加えて、「みんなが悦ぶ」という気持ちで繰り出される質問がいい質問になります。

 たとえば、「どうしたら自分が得するか?」という質問を、

「どうしたらもっと多くの人の役に立てるだろうか?」
「どうしたらみんなが得するだろうか?」

 と拡大するのです。すると、利益を受ける対象者(受益者)が広がります。受益者が、自分ひとりから多くの人にまで広がったのです。「さらに多くの人の利益を」と漠然と思うのではなく、自分・相手・関係者・無関係者それぞれの利益を考慮していくと、受益者の範囲が世界にまで広がります。