「意味の病」から脱するコツは
意味の探求を肯定すること

 私自身も、意味を見失い、虚しさに包まれたとき、実存分析を唱え、「人間は意味を求める存在である」として、「意味への意志」を重視した精神科医・フランクルの言葉を噛みしめたものだった。

 そんな実存心理学の影響のもと、その頃の私は次のような言葉を書き記していた。

「どこかに本当の自分の生活があるはず」、それは逃げだ。

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「何をやるか」を迷う人は多い、だが本当に重要なのは「どうやるか」だ。

「仕事づくり」ができる人は、どんな仕事も楽しめる。

感動的な毎日、それは自分の心が生み出すものだ。

「人生の意味」という言葉が気になるとき、私たちは日々の生活にもっと意味を感じたいのだ。

「これでいいんだろうか?」と思い悩むとき、すでに前向きの一歩を踏み出している。

 虚しさに押し潰されそうな思い、それは「より良く生きたい気持ち」の表れだ。

 虚しさに包まれ、自分の日常に疑問を抱くのも、決して悪いことではない。そんな自分をおかしいんじゃないかと思うのではなく、より自分が納得できる生き方をつくっていくきっかけにすればよい。

 自分の仕事生活を意味づける方法は人それぞれだ。自分なりの方法を見つけ出すのも、非常にやり甲斐のある作業となる。
 
 ぜひ前向きに取り組んでいただきたい。

(心理学博士、MP人間科学研究所代表 榎本博明)