新学閥第4回
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東京大学出身者が確固たる学閥を築いているのが「霞が関」。キャリア官僚の世界だ。ところが、近年、そんな東大の東大による東大のためのネットワークがほころび始めている。特集「新学閥 早慶・東大・一橋・名門高校」(全19回)の第4回では、そこに焦点を当てた。(「週刊ダイヤモンド」2019年7月13日号を基に再編集。肩書や数字は当時のもの)

転換期は平成10年のあの事件!
霞が関を見限る東大エリートのリアル

経済産業省
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 日本を動かす「霞が関」の住民、官僚の学閥といえば、東京大学、それも法学部が“鉄板”とされてきた。

 実際、財務省や経済産業省とともに東大法偏重がひときわ強いとされる警察庁の関係者は言う。

「東大卒、最低でも京大卒でなければ不利になる。スタート地点は両大学が当たり前で、むしろ高校がどこかで色分けされる」

 1府12省の事務次官のうち、東大法出身以外は、東大工2人と早稲田大学1人のみだ。そのうち、技官の事務次官を過去から輩出する国土交通省を除いた、現在の東大法以外の事務次官は、経産省の嶋田隆氏(東大工)と防衛省の高橋憲一氏(早大法)だ。

 かように官僚のトップは、いまだ東大法がほぼ独占するが、彼らの多くは昭和56~58(1981~83)年入省組。霞が関の学閥を取り巻く情勢は、平成の30年間で大きく変わっている。ある省庁のキャリア官僚が明かす。

「平成2桁以降に入省した40歳前後の世代には、学歴による色分けはもちろん、出世が左右されるなんて経験は全くない。むしろ、重要ポストに非東大どころか、早慶よりも学歴で劣る私立大学出身者が就くケースが増えている。一昔前にはあり得なかったことで、今は完全に実力主義だ」