今、日本のGDPはどれくらいですか?
次に、2つめの「最新データ」についてご説明します。
またGDPを例に考えてみましょう。
まず「定義」の確認です。GDPには「名目GDP」と「実質GDP」があります。名目GDPというのは実額で付加価値の合計を示したもので、経済の規模を見るときはこれをチェックします。
実質GDPは物価変動の影響を取り除いたもので、現在は2011年の貨幣価値を基準としています。実質GDPはおもに経済成長率を見るために使われます。
さて、この定義だけを知っていても、なかなか世の中の動きを理解したり経済について考えたりするところまではたどり着きません。
やはり「今の名目GDPはどれくらいなのか」ということを知らなければ、話は先に進みません。
ちなみに本書執筆時点では、日本の名目GDPは約650兆円、約5兆ドルです。
それが分かると、アメリカの名目GDPが約20兆ドルと聞けば「日本の約4倍だな」、中国の名目GDPが14兆ドルと聞けば「日本のおよそ2.8倍か」ということも分かるわけです。
日々、頭の中の最新データを更新していくには、やはり新聞を読むのが一番です。
重要なデータは、日本経済新聞を読んでいれば記事で動向が紹介されますから、それを読み続けていくのが近道でしょう。先に説明しましたが、関心を持てば「関心のフック」ができて自然に目に入ってくるものです。
日経電子版には「経済指標ダッシュボード」というデータをひとまとめにしたコーナーもありますから、それで確認するのも1つの方法です。
【行動習慣Checkリスト】
・経済や会計などの分かりやすい本を読み、日本経済新聞を読めるだけの「定義」を学ぶ
・日本経済新聞を読んでデータをつねに更新する