大きいのは、豊田章男社長が口癖のように述べる「自動車業界における100年に一度の大変革期」に対する危機感であろう。自動運転化が進んだ先の自動車社会において、自動車メーカーは、どのような立場になるのか。

 また、そのためには何ができるのかということを、危機感を持って考えているからこそ、重要なテーマとして「未来のモビリティ」を提案したかったのだろう。

「東京モーターショーの存続意義」も重要な問題だ。

 過去10年ほどの東京モーターショーの集客は、60万~90万人程度。150~200万人の集客を誇った平成初期には遠く及ばない。世間からの注目度は低下している。しかも、今回、外国ブランドはメルセデスベンツとルノー、アルピナを除いて、他はすべて参加を見合わせている。

世界のモーターショーは
「地位」の低下に苦しむ

 しかし、モーターショーの地位低下は、東京だけの問題ではない。

 東京をはじめ、フランクフルトやパリ、デトロイトなど、かつては世界5大モーターショーと呼ばれた、その多くが外国ブランドの欠席などに苦しんでいる。

 インターネットの登場や、中国やアセアンといった新市場の成長も旧モーターショーの斜陽の理由だろう。

 そうした背景で東京モーターショーの主催者である日本自動車工業会の焦りの大きさは想像に難くない。