著書累計200万部突破! 「人生100年時代」といわれる今、テレビ、新聞、雑誌で話題沸騰の「きくち体操」入魂の書! 『おしりが上がる驚異のきくち体操』の著者である菊池和子先生(現在85歳)が、50年以上の「きくち体操」の歴史のなかで、のべ100万人以上のおしりを触ってたどり着いた、超・健康の極意をお伝えします。
おしりが上がれば、自然とお腹も凹み、姿勢がよくなります。見た目も若く健康的になり、肩・腰・ひざの痛みも消えて、尿トラブルも解消します。健康寿命も延び、認知症も予防できます。
この連載では、「おしりが上がるきくち体操」の実践方法を、基本から紹介していきます。他の体操とは考え方がまるで違い、動く前に意識を変えていただく必要があるため、体操の前にお伝えしたいお話からゆっくり始めていきます。また、85歳にして驚きの若さをキープする菊池和子先生の意外な習慣などについてもご紹介していきます。
年齢を重ねると体の悩みは尽きません。でも大丈夫、あきらめないでください。痛いところや動かないところがあっても誰でもできる方法で、脳と体をよみがえらせていただきたいと思います。

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しっかり働けている体は、美しい

本当にすごい体をみんなが持って生まれているのに、おしりを小さくしたいとか、足を細くしてかっこよくなりたいといって教室に来られる方もいます。

「かっこいい」という意味が、「しっかり動ける、働ける」という意味ならいいのですが、ほとんどの人は、見た目だけで体の働きなんか考えてもいないのではないでしょうか。

最近は女性でも“ボディメイク”のための筋トレが流行っているそうですが、メイクというのは化粧と同じで、本物を隠して美しく見せるためのもの。そういうふうに体を考えてほしくありません。体はあなたの命です。あなたの体は、この宇宙でたったひとつ。同じものはふたつとない、あなたの命そのもの。見せるために「つくる」のではなく、きちんと働けるように、愛情をかけて「育てる」のです。
何度も言いますが、誰もあなたの代わりにあなたの体を育てることはできません。

その体で、最期まで生きようと思うなら、おしりを小さくしてはダメだし、二の腕も振り袖になんてしてはダメなのです。

おしりにつながる太ももも、神様が大きくて太い筋肉にしてくれたのですから、細い足がいいなんて言っていたら、ちょっと年をとったら歩けなくなってしまいますよ。

実際に、お年寄りの中には、猫背になって、おしりを落として歩いている人を見かけますよね。最近は若い人でも猫背になって歩いています。あれは、おしりの筋肉が落ちて、上半身を支えられなくなっているのです。

おしりを使っていればきゅっと盛り上がって足が長く見えるし、背中の筋肉もしっかりとして、腕だって手だってよく動いて引き締まってきます。

きちんと働いている体は、強く、美しいものです。だから自然にかっこよく見えるのです。