私がファミリーマートの社長に就任した16年以降、設備投資のほとんどを既存の加盟店支援に回してきましたが、それでも足りない。人件費など店舗の運営コストの上昇が続いており、「苦しい」という声を、前々からLINEで繋がっているオーナーとのやり取りの中で聞いてきました。

澤田貴司社長
Photo by Y.W.

 また今年6~7月には時短営業の実験をしました。その結果、時短をしても、(人件費負担の減少により)オーナーの手取り収入が増加したケースもあった。現在継続中の600店超が参加している大規模な実験の結果を待たずに、より加盟店に寄り添った経営判断をすべきだと考えました。

 私自身も反省していますが、本部はこれまで加盟店の利益を重視してこなかった。本部が店舗の従業員の人件費や社会保険料を負担する必要がなく、それが本部にとって都合がいいと考えてきたことが問題だったのです。

時短による配送ルート変更のコストは吸収できる
食品廃棄量を減らした加盟店への支援も検討中

――6~7月に実施した加盟店向けのアンケートでは、全体の48.3%にわたる7039店が、時短営業を「検討したい」と回答しました。

 例えば時短実験に参加しても、やはり24時間営業に戻したいという加盟店もおられます。7000店以上がすぐに時短を始めるという状況だとは考えていません。とはいえ、7000店以上のオーナーがそのように考えておられるという事実を受け止め、今後対応できるようにしないといけない。

 時短実験では、商品の配送ルートの変更に伴って本部のコストが若干増えていますが、本部はそれを吸収することができる経営にしないといけません。できないこともあるかもしれませんが、何があってもわれわれ本部が加盟店に合わせていくという覚悟が必要です。