――加盟店支援に毎年100億円を投じる方針も発表しました。

澤田貴司社長Photo by Y.W.

 具体的な内訳は、24時間営業する加盟店に支払う奨励金を、月額10万円から12万円へと増額するために30億円。複数店経営をする場合、店舗数に応じてお出しする奨励金に50億円。売れ残って廃棄する食品のコストの本部負担分の増額に20億円と、計100億円を投じます。

 廃棄については、今年からうなぎの蒲焼きなどといった季節商品を完全予約制にしました。また、仕込みに時間がかかり、売れ残りの多いおでんの販売を推奨する期間を、7カ月間から3カ月間に短縮しました。加えて、まだ具体的には申し上げられませんが、廃棄そのものの量を減らした加盟店に奨励金を出す仕組みを検討しています。

――セブン‐イレブン・ジャパン(SEJ)やローソンは、販売期限が迫った食品を5%分のポイントを還元して売り切る仕組みを実験しています。

 5%分のポイント値引きでは、インパクトは大きくないでしょう。一方で、いわゆる「見切り販売」で30%程度の値引きをすれば、値引きされた商品ばかりが売れてしまい、値引きしていない商品が売れ残って、逆に廃棄する量が増えるといった問題も起こります。廃棄負担を軽減したり、廃棄量を減らしたりする仕組みは簡単ではないので、慎重に検討していきます。

本部は商品とマーケティング機能を重視したうえで
加盟店と地域に“異常”に密着して成果を出す

――本部社員の1割にあたる800人の希望退職の募集も併せて発表しました。

 CKSとの統合直後から店舗数は減らしましたが、本部の人員は減っておらず、生産性は明らかに落ちています。経営統合前の会社で各部門を率いていた人材もおり、構造改革で社内のポストがなくても、社外にポストはあると思います。