1万人を超えるリーダーは、「同じこと」に悩んでいた。
本連載は、1万人を超えるリーダーから寄せられた「悩み」に対し、明確な答えを提示するものだ。
著者は、日本最高峰のビジネススクール「経営アカデミー」で19年以上の登壇実績を誇り、経営者や企業幹部を指導してきた浅井浩一氏。全国で年間100回以上の研修や講演を行い、コンサルタントとしても現場に入り込む
「離職率を抑え、メンタルを病む人をゼロにし、なおかつ目標を達成し続ける」ために、リーダーとともに考え、行動し、悩みの解決を図る。業種・業態を問わず、職場再建率は100%。これまで指導してきたリーダーの数は1万人を超える。近著に『1万人のリーダーが悩んでいること』がある。(初出:2020年1月4日)

メンタル不調者が続出する職場「3つの特徴」【書籍オンライン編集部セレクション】Photo: Adobe Stock

【悩み】「リーダーになりたい!」と手をあげる若手がいません。私たちの多忙な仕事ぶりを見ているからだと思います。私はどうすればいいのでしょうか?

 あなたは質問の中で、「若手がリーダーになりたがらないのは、私たちの多忙な仕事を見ているからだ」と自己分析しています。

 忙しく働いているのに、その姿が「あんな状態になりたくない」と思われる対象なのだと考えると、とてもやるせないですよね。

「やりたい仕事」に囲まれる忙しさは心地いいものです。しかし、「やらなければいけない仕事」に囲まれる忙しさは、苦しいもの。できれば「やりたい仕事」だけをやっていきたいものですが、会社で働く以上、どうしても「やらなければいけない仕事」のほうが多くなります。

 あなたはそのすべてを、ひとりで抱え込んではいないでしょうか?
 そのために多忙を極めてはいないでしょうか?
 そして「リーダーなんてそんなものだ」と諦めてはいないでしょうか?

3つの質問に答えてください

 ある企業が、全国の営業拠点を対象にメンタルヘルス調査を行いました。問いは次の3つです。

(1)上司や同僚と、思っていることを気軽に話し合えますか?
(2)上司や同僚と、仕事に限らず個人的な相談がし合えますか?

(3)困ったときに上司や同僚を頼れますか?