Floud氏らはこのほか、BMIの低下や身体活動量の低下、食事のカロリー量の減少と認知症の関連についても検討した。その結果、最初の10年間はこれらの間に関連がみられたが、それ以降、関連は弱まり、15年後にはみられなくなった。

 同氏は「これまでの研究から、認知症と診断される10年前から身体活動量の低下と体重減少がみられることが報告されている」と指摘。「体重減少や身体活動量の低下、食事のカロリー不足は、認知症の初期の兆候である可能性が高い」と説明している。

 しかし、Fargo氏は「今回の研究は観察期間が短く、また、食事や運動といった生活習慣は肥満と密接に関連しており、これらを切り離して認知症との関連を判断するのは難しい」とコメント。「今回の結果から、中年期に減量したり、食事や運動の習慣を変えたりすることで、後の認知症リスクを低減できるかどうかは結論づけられない」と述べている。

 一方、Devi氏は、肥満の人が中年期に減量すれば、認知症リスクを下げられる可能性については「絶対的に」確信していると述べ、「年齢にかかわらず、健康に気をつけてアルツハイマー病の予防に努めるべきだ」と助言している。(HealthDay News 2019年12月19日)

https://consumer.healthday.com/senior-citizen-information-31/age-health-news-7/obesity-in-middle-age-could-raise-odds-for-alzheimer-s-later-753206.html

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