お客様の好奇心のチャンネルを
ガンガン開ける

令和の時代こそ<br />昭和のチームワークが大切!<br />あの「出口の入口」に託した想い百々典孝(どど・のりたか)
1971年2月27日生まれ。1990年、株式会社紀伊國屋書店入社。梅田本店、札幌本店、本町店などを経て2009年に三度目の梅田本店勤務、様々な店舗、部署を歴任する。2013年、OBOPを取次、書店有志と立ち上げる。

――熱いですね。刊行直後にお邪魔したとき、百々さんの展開に圧倒されました。
「あ、こっそり送っておいた編集者コメントが!」と思ったのですが、どんどん使ってくださいと(笑)。

百々 まず「実売1000冊」を目標にスタッフのみんなと走り出したんです。
なぜ、この本をこの店舗で売るべきなのか
その意義を朝礼で丁寧に何回も説明していった
この本は、
お客様の好奇心のチャンネルを
ガンガン開ける

わざわざ書店にきてくださるお客様に、心底面白いなと思ってもらえる、好奇心のチャンネルを開けられるこの本こそアピールしよう。そうやってお客様との信頼関係が築けたら、自然と何回もきてくださるからと。

――百々さんの朝礼「連続講義」、聞いてみたかったですね。その勢いでいわれたら、僕もインスパイアされてしまうでしょうね(笑)。

百々 こんな本、ないでしょう。ありますか?

令和の時代こそ<br />昭和のチームワークが大切!<br />あの「出口の入口」に託した想い寺田庸二(てらだ・ようじ)
担当書籍は『哲学と宗教全史』『ザ・コピーライティング』『志麻さんのプレミアムな作りおき』『カヨ子ばあちゃん73の言葉』『第一人者が明かす光触媒のすべて』『1坪の奇跡』など。『社員15倍!見学者300倍!踊る町工場』で処女作21作連続重版へ挑戦中。生涯142冊、重版率8割。野球歴14年。技術と精神がドライブがかった本を、孫の世代まで残る本を、光のあたらないところに光があたる本を。2月6日にブックオリティ『ベストセラー研究サロン』に登壇予定。詳しくはこちら

――ないかもしれませんね。実売1000冊を達成したとき、スタッフのみなさんはどんな感じでしたか?

百々 「おめでとうございます。1000冊の目標は今日、達成できました。パチパチパチパチ」という感じでしたね。

――僕は、百々さんからいただいた、2019年12月7日(土)19時56分のメールが忘れられません。

たった今、「哲学と宗教全史」
梅田本店での売上が
1,000冊を突破しました。
凄すぎます。
鳥肌ものです。

百々 あれは嬉しかったですね。
書店員をやっていて本当によかったと思う瞬間です。
自分一人ではなく、みんなで達成できたわけですから。
きっと最初から「きちんと情報発信をしよう」と思っている書店員がいたら、売上規模とは関係なく本はしっかり売れていくと思うんです。

――それは出版業界に希望を与える話ですね。

百々 今回のケースは、今後の販促の物差し、ロールモデルになっていくと思うんです。
令和の時代こそ、
昭和のチームワークが大切
だと。

――それはいい話ですね。今回、百々さんと僕をつないでくれたのは当社の営業局長・井上直です。