個人情報は「守る」から「売る」へ――。日本発の情報流通スキームである「情報銀行」はまだ一般のなじみは薄いが、現金報酬など直接的なメリットを“ニンジン”として、ユーザーに情報を「売」らせる画期的なビジネスだ。より多くの個人データを提供するユーザーほど、より多くの恩恵にあずかれる新たなデータ売買社会が到来している。特集『個人情報ゴールドラッシュ』では、インタビューを交えて3月30日(月)から4月4日(土)まで全6回連載でその内幕をお届けする。(ダイヤモンド編集部特任アナリスト 高口康太)
#1 3月30日(月)配信
資生堂がアリババと提携、ビッグデータで激変した「商品開発」の作法
資生堂が中国で躍進している。3年間で売上高を80%伸ばしたが、その好調の秘密は中国ECの巨人、アリババグループとの提携にある。同社が提供する「ユニマーケティング」なるサービスが強力な武器になっている。データで激変した「商品開発」の作法とは?
#2 3月31日(火)配信
中国の「監視社会システム」が実はビジネスを安定・高速化する理由
中国が急ピッチで整備を進める社会信用システムは、『1984年』的な監視社会をつくると批判されている。しかし、その監視の目こそがビジネスの安定化、高速化を実現しているという。個人情報を巡る監視とビジネスの裏腹な関係とは?
#3 4月1日(水)配信
個人情報の新ビジネス、日本発「情報銀行」の仕組み全解剖
GAFAやBATといった巨大企業がデータを独占する米中、そして情報ポータビリティを義務化した欧州に続く、情報ビジネス「第三の道」と呼ばれるのが、個人データを取引する日本の情報銀行だ。その仕組みはまさに身もふたもないものだった。
#4 4月2日(木)配信
みずほ・ソフトバンクの合弁会社が、個人データを買う「情報銀行」に参戦した理由
みずほ銀行とソフトバンクが出資するJ.Scoreが、個人情報を売買する情報銀行ビジネスに参入した。売られた個人情報は英会話教室やスポーツジムの会員獲得といったマーケティングに活用されるという。ダイレクトメールよりも高い成約率になるとの期待もあるが……。
#5 4月3日(金)配信
メルカリ再加速の切り札、「データ連携」で狙う出品者増加
NTTドコモや丸井と提携したメルカリは、自社アプリで売買された商品だけではなく、dポイント導入店などパートナー企業で購入した商品の「見える化」を進めている。“データ経済圏”を商品開発などにつなげる狙いだ。メルカリ再加速の切り札になるか。
#6 4月4日(土)配信
「情報銀行の第一人者」が見通す未来、ビジネスの主役は?ルールは?
「情報銀行の第一人者」が見通す個人情報のゴールドラッシュ――。CRM(企業が顧客を管理)からVRM(顧客が企業を管理)へと移行する情報銀行の未来。そして情報銀行の担い手はどこになるのか?金融機関か、それともITベンダーか。
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