スーツから加工食品まで…顧客と直接つながる「D2C」メーカーの勝算
近年注目を浴びる「D2C」、そのメリットと課題とは? Photo:PIXTA

近年ベンチャー企業を中心に注目を集めているキーワード「D2C」。メーカーがECや店舗など直接的な接点を持ち、ビジネスを展開するモデルだ。D2Cの強み、そして課題とは。躍進を続けるベンチャー企業、新たな商機を模索する老舗メーカーなど、D2Cに挑戦する企業に話を聞いた。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)

 マットレス、めがね、スーツケース……。米国では数年前からこうした旧態依然とした業界に、パラダイムシフトが巻き起こっている。2018年、マットレス業界最大手のマットレス・ファームはついに破産申請に追い込まれた。

 ゲーム・チェンジャーとなっているのは、「D2C(Direct to Consumer)」企業だ。

 企業にとって、いかに顧客に選ばれるかがますます大きな命題となる中、若者を中心に多くの顧客から“指名”されるブランドがD2C企業から次々と生み出されている。

 D2Cブランドの特徴は、顧客との「直接的な接点」を持っていることだ。問屋やその先の小売店、ECであればプラットフォームなどの仲介業者を利用しない点で、従来型の商流と一線を画す。SNSやイベント、自社メディアなどを通じて、顧客と双方向のコミュニケーションを強化し、親密な関係を築いていく。

 中間コストがかからないため、価格が抑えられるのも大きなメリットだ。「安くて質の良いモノ」を求める消費者に支持されるブランドになれば、成熟市場であっても加速度的に成長する可能性を秘めている。

 少子高齢化で国内市場は縮小が見込まれる中、D2Cは“新たな金脈”になりうるのか。