MARCH(明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学)の中での総合評価ではあまり強みが見えない法政大学だが、グローバル教養学部は早慶に劣らぬ人気がある。学部横断的な科目履修を取り入れるなど、大学改革を積極的に推進。特集『大推薦時代到来!MARCH』(全7回)最終回では、そんな法政大の人気と実力、推薦入試の実態などを取材とデータで解明する。(ダイヤモンド編集部編集委員 竹田孝洋)
就職で推薦の不利はなし
高収益かつ健全な財務
「30~40年前から一般入試とそれ以外の入試の入学者に占める比率はほぼ6対4で変わらない」と菊池克仁・法政大学入学センター長アドミッション・オフィサーは言う。
次ページの「法政大学の推薦入試」の図にある通り、2019年度入学者に占める一般入試の比率は58.5%。それ以外のAO・推薦入試の比率は41.5%である。
AO・推薦入試の倍率で一般入試の倍率を割った難度差を見てみると、現代福祉学部、スポーツ健康学部、デザイン工学部といった定員が300人未満の法政大としては小規模な学部が上位を占め、推薦入試でより合格しやすい結果となった。
大学全体の地域別入学者数を見ると、19年度は南関東4都県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)で約72%を占める。他の首都圏の大規模大学と同様に地方から来る学生の比率は減少している。
出身地域別で見た法政大の特徴は東日本出身者の比率が相対的に高いこと。北関東と東北、北海道出身者の比率は9.92%。これに対し中部地方以西出身者の比率は14.95%。日本の人口全体に占める比率(16.5%、54.7%)と比較すれば、東日本出身者の比率の高さが分かる。