USJ復活の立役者として知られる森岡毅氏が2017年に始動した「株式会社 刀」の動きが、このところ活発になっている。
同社の取り組みは、丸亀製麺やネスタリゾート神戸(旧グリーンピア三木)の再建、農林中金バリューインベストメンツとの協業やUSJ時代に頓挫した沖縄テーマパークへの挑戦などが発表されていたが、さらに2020年に入り、西武園ゆうえんちのリニューアルやセガサミーと組んだ横浜IRへの取り組みも発表され、その勢いは止まるところを知らない。
ダイヤモンド社より刊行された『苦しかったときの話をしようか ビジネスマンの父が我が子のために書きためた「働くことの本質」』もベストセラーとなっている刀CEO・森岡毅氏に、刀の2年間を振り返ってもらい、未来への展望を聞いた。(取材/ダイヤモンド社・亀井史夫)

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ゼロから1を生み出す起業家が一番尊い

――刀をどんな会社にしたいですか?

森岡 自己勘定経営部門がある投資会社ですね。そして強力な起業家とマーケターを生み出す会社。日本にとって一番必要な『人』を生み出す存在になりたいですね。世の中で一番ビジネスマンとして最上級の価値を生み出してるのは、起業家ではないかと私は思うんですよ。ゼロから1を生み出す仕事が、一番尊い。そこでしかも、リスクを取って、孤独と辛さをくぐり抜けて成功にたどり着くわけです。やはり、この人たちが報われる社会でないといけないと思います。

刀みたいに、やりがいもあり、大変な会社はなかなかないと思います。相手先企業の究極の状態をなんとか救出する状況は、たとえが非常に悪いですけど、それこそクライシスマネジメントなんですよね。危機にある会社に乗り込ませていただいて、その問題の本質、ビジネスドライバーを分析で見極めて「ここが重心です」、「ここだけに集中しましょう」と言い切って、そこにめがけて走っているときの、この緊張感とか、結構あるんですよ。

普通はそのような大変革期の経験ができるのは会社人人生でも数度あれば珍しい方だと思います。しかし刀の人間は、これを毎日やる。そうすればマーケティング能力も、リーダーシップ能力も、コミュニケーション能力も、分析能力も、全部が異次元の経験値で研ぎ澄まされるでしょう。だから、我々の座組みというのは、最高の実戦の場所なんですよ。大変ですが、その分しっかり身につく。あと、経済的な報酬も働きに応じて、ちゃんとみんなで配るようにしています。刀はそういう成長と挑戦が好きな人には向いた会社です。

いま、若手もどんどん採用し始めています。新卒も採ろうと思っています。あまりこれを言うと、大々的に新卒採用にリソースを割く余力がこちらにないので困るのですけが、本当に良い方がいれば、新卒だからと躊躇することなく採って行きたい。