また、年代別の致死率は20歳未満が0.01%以下、20歳代が0.03%、30歳代が0.08%、40歳代が0.16%、50歳代が0.59%、60歳代が1.9%、70歳代が4.3%、80歳代が7.8%であり、高齢になるほど高くなっていた。
COVID-19症例全体の致死率は、当初WHOが報告した推定値を大幅に下回り、1.38%であるとFerguson氏らは報告。また、主に軽症または無症状の未診断例を含めると、致死率は0.66%まで下がるともした。ただし、「2009年に世界的に流行した新型インフルエンザの致死率(0.02%)と比べると、はるかに高い」と同氏らは指摘している。
論文の共著者であるICLのAzra Ghani氏は、「これらの解析結果は、COVID-19の効果的な封じ込め戦略を立てる上で、あらゆる国にとって有用な情報となる」と話す。また、「多くのメディアは若者の死を大きく取り上げるかもしれないが、高齢者が最も危険にさらされている」と指摘。「われわれの分析によると、50歳以上の患者の入院率と致死率は若年者に比べて大幅に高い」と説明している。
なお、Ferguson氏らは今後もCOVID-19の感染拡大は続き、パンデミックが終息するまでに世界人口の50~80%に感染が広がる可能性を指摘している。(HealthDay News 2020年3月30日)
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