(1) 政治的な要因
1-A:意思決定の透明性、緊急事態対応のための法的環境、国民へのコミュニケーションの仕方、外出・移動・事業の制限内容(程度、方法、期間等)、医療保険体制、生活必需品(食料等)や生活インフラ(電気等)へのアクセス状態、経済・生活・教育・文化面での支援と行政サービス等
1-B:政治体制、政治や政権に対する国民の信頼度、政権トップのリーダーシップ
(2) 社会経済的な要因
2-A:安全性(治安の状況と悪化リスク、人々の間の社会的距離等)、ボランティアや互助活動の有無、公衆衛生の状況(街中、交通機関、公共トイレ、各種利用施設等での衛生状態等)
2-B:国民性(集団としての文化価値観)、経済の脆弱性や潜在力等
(3) 仕事上の要因
3-A:テレワークの可否・体制・段取り、通勤途中の人との接触状況、勤務先の労働環境(衛生対策、労働時間、上司や同僚との関係性等)、自分と家族の所得と収入
3-B:勤務先の経済的状況(業績、将来性、倒産やリストラの可能性等)
(4) 個人の要因
4-A:心の持ち方、生活習慣やライフスタイル(時間の使い方、消費活動、食生活、行動範囲等)、知的活動(教養と関心の幅と深さ)、趣味活動、体の健康状態、交友関係、隣人関係、危機や非日常生活への対応経験等
4-B:性格
(5) 家庭の要因
5-A:家族との関係(配偶者、子ども、親、親戚等)
5-B:自宅の物理的環境(面積、庭やバルコニーの有無、窓からの景色、採光、換気・温度の状態等)、家族の状態(人数、子どもの数と年齢、非介護者の有無等)、自宅付近の自然環境(天候、自然へのアクセス、天災の脅威)等
以上の要因の中から、各自それぞれが、心の悪化の原因となり得る点を特定し、この機会に何をすべきかを考えてゆくことになります。もちろん、それが何なのは、その人の立場や志により異なります。従って、最終的には自分で決めるしかないわけですが、本稿では、各自がやれることを取捨選択するための2つの整理法と心を豊かにするための1つの方法論を、あくまで参考として紹介します。