世界中で猛威を振るい続ける新型コロナウイルス。予防を徹底することも重要ですが、同時に「どうすれば感染したときに重症化しないか」も考える必要があります。そこで大切になるのが日常の体調管理、つまり自分の健康状態を把握することです。具体的にはどのようなことに気をつければ良いのでしょうか?横浜市立大学医学部講師・医学博士の梅村将就氏が解説します。
「どうすれば感染しないか」を考えることも重要
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染拡大が止まりません。国内での感染者について、厚生労働省が4月12日時点での死者や重症患者、感染者の年代別の人数を公表しています(NHK NEWS WEB 4月14日)。
重症患者計135人のうち、もっとも多かったのが60代で39人、次いで70代が32人と高齢者が多かったのですが、50代が26人、40代が10人と、30代が5人と比較的若い世代でも重症化しているケースがあることがわかりました。
当然ですが、最優先事項は「どうすれば感染しないか」を考えて実行することです。これまで言われている通り、手洗いを欠かさず、外出の際には常にソーシャルディスタンスを守り、「密集」「密閉」「密接」の3要素であるいわゆる「3密」を避けることが大事です。
同時に、今後は「どうすれば感染したときに重症化しないか」を考えていかなければいけません。そこで重要になるのが、日常の体調管理です。そのためには、まず自分の健康状態について知る必要があります。特に持病のある方は要注意です。
糖尿病など、生活習慣病の持病があり、それらが十分治療されていないと、免疫力が下がっていることが懸念されます。この場合、ウイルスに感染しやすかったり、感染した後に悪化しやすくなったりする可能性があります。この場合のウイルスとは、新型コロナウイルスに限りません。かぜ症候群や季節性インフルエンザなどもあてはまります。