たとえばこの例では、面倒でも次のように話しかけたほうが、女性も受け止めやすくなります。

「連日仕事がんばっているみたいだけど、間に合いそう?」
「できないこと、他の人にも相談してみた?」
「困っていることがあれば、いつでも相談しにきていいからね」

 このように、上司から常時、ねぎらいとアドバイスをセットにした声かけをしてあげることによって、自分目線や被害妄想から解き放たれて冷静になり、トラブルが炎上する前に上司にホウレンソウ(報告・連絡・相談)をしてくれるようになるはずです。

「大事なことは、自分ががんばることではなく、仕事の結果を出すということ」
「結果を出すために必要であれば、周囲の協力を仰ぐという判断が重要」
「結果を出すことにフォーカスして、ものごとを客観的に判断することが仕事ができるということ」

  これを理解してもらうことが、今後の成長のためには絶対に欠かせません。

 さらに、客観視する力を鍛えるには、このような問いかけも交えていただきたいと思います。

「1人でがんばっているみたいだけれど、もし君が明日風邪でも引いて急にお休みすることになったら、どうなると思う?」

 自分のキャパシティを超えた仕事を抱え込むことで、それが仕事の結果に大きな支障をきたす恐れがあることに、気づいてもらうためです。
  客観的視点を身につけるには、このように自分の行動が仕事にどう影響を与えるか、なるべく多く考えさせることです。抱え込んだらどうなるか、報告を怠ったらどうなるか、期日に間に合わなかったらどうなるか、失敗したらどうなるか。客観的に考えるシーンはいくらでもあります

 ぜひ皆さんのチームの女性社員に、仕事の結果を出すための判断力、客観力を身につけてもらいたいと思います。

 次回は、受け身で仕事をする「伝書バト社員」への特効薬についてお話しします。


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