子どもにも効果を発揮した『話すチカラ』
もしかしたら、この本は子どもとの会話にも使えるのでは?と思いさっそく実践。
自らベランダ菜園を始めた息子でしたが、「水やりをしなさい!」と必ず声をかけないと水やりをしない。
毎朝繰り広げられるこのやりとりがプチストレスでした。
そこで、本を読んだ翌朝、プランターで育つミニトマトを見て、「あ、トマトの苗がおっきくなってる!すごいなあ」と、洗濯物を干しながら息子に聞こえるように独り言を言ってみたら、「オレが水やりするから!」と、初めて自主性を見せ、自ら夕方の水やりにも励んでいました。
こんなに簡単に変わるの?と拍子抜けするほど。
「オウム返し」も「事実を褒めること」も、どちらも無理せずできることなので、続けているうちに自然とクセになってしまえばこっちのものです(笑)。
「第3章 他人の3倍インプットを心がける」内では、齋藤先生が手軽にインプットを増やす方法として、生活の中にラジオを組み込むことを勧められていましたが、こちらも実践しています。普段からテレビをつけっぱなしにしていると内容が気になり、作業の手が止まってしまうことにささいな罪悪感を抱いていました。
そこで、日中はラジオに変えてみたらなかなか快適。家事もはかどるし、耳だけのほうがむしろ咀嚼できるので、記憶に残ります。
さらに、「インプットした情報は、誰かにしゃべってアウトプットする習慣も身につけましょう」と書かれていたので、ターゲットを夫にして、実践しました。
ラジオで仕入れたネタを、帰宅後ご飯を食べる夫の横に座り、「○○って、知ってる?」と、毎夜得意げにアウトプットしています。もれなく夫婦の会話も増え夫婦関係も良好で、一石三鳥四鳥!
「第4章 日本語の面白さにハマる」はお二人の知識や知性が惜しみなく披露されていてこちらも誰かに話したくなるトリビア的な雑学が多く、数字の読み方や「ん」の発音は早速夫や子ども、ママ友にアウトプットし、結構盛り上がりました。すでに持ちネタも同然です。
さすが、言葉のプロ中のプロであるお二人の共著。1回読んで終わりではなく、私にとってはレシピ本同様、何度も手に取る実用書になりました。お二人のようにユーモアあふれる『話すチカラ』を身につけられたら、子育て期間がもっと楽しく豊かな時間になりそう! 私のように日々悩む親たちにこそ、本書をぜひおすすめします。私はいろいろと肩の荷が下り、先が明るくなりました。(主婦/渡邊晶子)