日本国内に出回る投資信託の数は、今や約6000本。これだけたくさんの商品があると、「投資信託で資産運用を始めてみたいけれど、どれを選べばいいかかわからない!」と迷ってしまう人も多いことでしょう。本連載では、最新刊『全面改訂 投資信託選びでいちばん知りたいこと』(ダイヤモンド社)を上梓した世界No.1投信評価会社「モーニングスター」トップの朝倉智也氏が、投資信託の賢い選び方をわかりやすくレクチャーします。さあ、あなたも「長期・分散・積立投資」で、人生100年時代の長生きリスクに今から備えましょう!

お金を増やす目的は何ですか?それがないと利回りの目標も決まらないので、自分に合った金融商品を選ぶことはできないPhoto: Adobe Stock

リスクのとり方と運用の仕方によって、2つに分けられる

 自分にぴったりの投信を選ぶためには、やみくもに投信の情報を探すのではなく、まず、自分の資産状況や、どの程度のリスクがとれるのかなどを把握する必要があります。

 資産状況や投資に対する考え方は1人ひとり違いますが、リスクのとり方と運用の仕方によって、投資家を大きく2つのタイプに分けることができます。

 (1)資産形成タイプ

 これから積極的にお金を増やそうとしている投資家。この先、まとまったお金を要するライフイベント(子どもの教育、マイホームの取得、老後の準備など)が待っている人で、一般的には、20~50代の現役世代がこのタイプに当てはまります。

 (2)資産活用タイプ

 ある程度まとまった額の余剰資金がすでにあって、それを運用しつつ定期的に一定額を取り崩して活用しようとしている投資家。豊かな”第二の人生”を送りたいと考えている60~70代の方などがこのタイプに属します。