近年、中学受験では「大学付属校」人気が高まり、激戦となっています。「早慶GMARCH」「関関同立」をはじめとする、人気の「付属中学」の合格を勝ち取るにはどうすればいいのか?
 実は、付属校の入試問題は、「御三家」を頂点とする進学校のような難問があまり出ないので、大手塾で落ちこぼれたり、偏差値が20足りない子でも、付属校に“特化した”勉強をすれば、「逆転合格」できる可能性は高いのです。特に、夏休みは、子どものモチベーションを上げ、学習定着率の高い勉強法を実行すれば、逆転のチャンスにもなります。
 早慶中学合格率80%、大学付属校合格率100%を誇る「早慶維新塾」塾長の野田英夫氏の話題の著書「中学受験 大学付属校 合格バイブル」の中から、子どもの「やる気」に火をつけ、学習定着率を飛躍的に高める「野田式勉強法」の一部をご紹介します。

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 「親に愛されている」と感じると、子どもはやる気になる

 子どもはみな、親の期待に応えたいという気持ちを持っています。ですから、親が「やりなさい」と言えば、たとえ嫌だと思ってもやるものです。そのもう一歩先、親の期待が本当の意味で理解できるようになると、「やる気」がオンになることがあります。そうすると、勉強への取り組み方が変わってきます。

 “みのるくん”もその1人。お母さんがとても熱心な方で、学校帰りにそのまま塾に行くみのるくんを途中の駅で出迎え、制服から私服に着替えさせ、温かいお弁当を持たせて、帰りは塾までまた迎えに来る。こんな生活を続けていました。

 しかしみのるくんにその気持ちは伝わらず、みのるくんは「受験をやらされている」という思いがずっと抜けませんでした。「わざわざ塾に通ってやっている」「受験をしてやっている」という気持ちが心を占めて、勉強にも身が入らない状態が続いていました。

 ある日、みのるくんがコンビニのおにぎりを持って塾へ来ました。理由を聞くと、お母さんが風邪で寝込んでいるといいます。このとき私は、「いつも温かいお弁当を食べられる子なんて、なかなかいないんだよ。みのるくんはすごく恵まれているんだ。なぜお母さんは、ここまでしてくれるんだろうね」と、話をしました。

 そこで初めて、みのるくんはお母さんが自分のためにどれだけがんばってくれていたか、自分のことをどんなに大切に思ってくれているかがわかったのです。みのるくんはボロボロ泣きながら、おにぎりを食べ続けました。それからです。みのるくんは決して後ろ向きなことを言わなくなりました。そこでスイッチが入ったのです。

中学受験をできることは恵まれている、と知らせたほうがいい

 親が子どもに直接「感謝しろ」という話をするのは逆効果になることもあるので難しいのですが、中学受験をさせてもらえること自体がどれだけ恵まれたことであるかは、何らかの形で伝えるべきだと思います。塾の先生や家庭教師の先生に言ってもらってもいいでしょう。

 そして目指す学校に入って「どんな人になってほしいか」という親御さんの希望もぜひ伝えてください。期待されている、愛されているということに気づき、その環境に感謝することができれば、やる気はオンになりやすくなるからです。