悪化幅は、1975年の調査開始以来最大で、水準面でもバブル崩壊後の最悪の水準に達し、分類した6業種が全て同一の傾向だ。中小企業経営者の心情面では、既に深刻な不況に至っている事態がうかがえる。

 調査結果からは、全般的な景況だけでなく、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴って、6業種全てで資金繰りが徐々に逼迫している様子も見られた。[図表2]。

 また、今回の調査時には「新型コロナウイルス感染症の感染拡大による中小企業への影響」を特別調査として実施しており、この中でも、資金繰り関係の調査項目を設定している。

 コロナ禍の影響が出る以前に保有していた現預金残高は、「売上の3カ月分以上」が24.9%を占めたものの、約3/4はそれより短い期間分、もしくは把握自体が不十分であった[図表3]。

 そんな懐具合の下での今年度中の資金繰りについては、「やや不安がある」が5割弱と最も多くを占め、「かなり不安がある」の14.6%と合わせた比率は6割超となった[図表4]。ありていに言えば、中小企業の過半数が資金繰りに不安を抱えている実態が浮かび上がっている。