「一見それほどでもない症状でも、実は放っておくとこわい症状も少なくないのです。最初は気にもとめないわずかな症状が、放っておくと、取り返しがつかない大病になることもあります」。そう話すのは、テレビでも人気の総合内科専門医・秋津壽男氏だ。体からのSOSサインに気づかず、後悔することになってしまった方をこれまでたくさん見てきたという。秋津医師の新刊『放っておくとこわい症状大全~早期発見しないと後悔する病気のサインだけ集めました』は、まさにこうした病気で後悔する人を少しでも減らしたいという想いから生まれたものだ。9月16日に発売となった本書の内容を抜粋するかたちで、日々の健康チェックに役立つ情報を紹介していく。

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痛風の発作は「足の親指」から始まる

 足の親指がむずむず、ピリピリする……。そんな人は、痛風の発作がすぐそこまで迫ってきています。

「風」が吹いても「痛」いとされる痛風の原因は、尿酸という化学物質です。赤ちゃんから誰でも持っているこの物質の正体は「遺伝子の残りかす」。遺伝子は、塩基(プリン体)というアミノ酸の一種でつくられます。この塩基は、体のあちこちで新しい細胞をつくるために働き、最後に尿酸に変わって、おしっことして出ていくのです。

 尿酸はもともと白い結晶で、便器のふちに付いている白いものがそれです。尿酸が血液中に増えすぎると、関節の中に入り込んで白い結晶になって貼り付きます。結晶はコンペイトウのようにトゲトゲした形をしていて、それが関節にたまって粘膜を刺激し、ある日突然激痛となるわけです。

 そして、尿酸が一番集まりやすい場所が足の親指。そこから最初の発作が起こります。発作がおさまったあとも、尿酸の結晶は消えないので、2度目、3度目……と発作は続きます。そのため、ご年配の方では、痛風が原因で活動頻度が落ち、寝たきりになることもあります。

(本原稿は、秋津壽男著『放っておくとこわい症状大全』からの抜粋です)