文系のなかには、理系コンプレックスを抱えている人は少なくありません。しかし、「読書においては文系がまさっている」と、この本に出合うまではそう思っていました。しかし……。新刊『理系読書 読書効率を最大化する超合理的サイクル』は、理系が実践している合理的な方法を読書に応用した技術です。著者は、東大生500人以上、医大生を2000人以上輩出した元駿台予備学校ナンバーワン化学講師で、バリバリの理系。本をまるで理科の実験のように扱い、最短最速でスキルハントする。インプットとアウトプットが速すぎて、これにはもうお手上げです。「速く読むこと」や「大量に覚えること」を目的とする読書術とは、一線を画した内容。最短最速で著者の経験知やノウハウを自分の頭にインストールし、自分の問題解決に役立てる至極の読書術です。

本を速く大量に読める超合理的な知的生産システムPhoto: Adobe Stock

いい読書は、「問題発見力」と「仮説思考力」で決まる

「1冊の本を速く読み終えたい」
「たくさんの本を効率的に読みたい」
「読んだ本の内容を記憶に定着させたい」

 そんな悩みを解決したい人が多くいると思いますが、本書は速読スキルや記憶術を使って、読書術を指南する内容ではありません。

 従来の読書術では解決できなかった読書に関する皆さんの悩みを、新しいアプローチで解決するものです。

「1冊15分で読む方法があるとしたら?」
「1冊丸ごと読むよりも、本の内容が身につく高い効果を得る方法があるとしたら?」

 そんな方法が読書の本質に迫った「理系脳読書術」にあります。最短最速で著者の経験知やノウハウを自分の頭にインストールし、自分の問題解決に役立てる至極の読書術です。

 本書が提供するのは、文系が知らない「理系の読み方」です。理系の人間は、問題を発見し、仮説を立てて検証実験するという一連の学習サイクルを習得しています。

 このサイクルを読書に当てはめた「超合理化サイクル」で読書効率を最大化して、効果的に本を読んでいくことが、本書の趣旨です。

 具体的には、「問題発見力」と「仮説思考力」により、読むべき箇所の絞り込みを行い、読書の時短を徹底し、読む時間をおよそ15分に絞ります。さらに、現実世界での「検証実験」に時間を割くことで、自分に変化を起こし、読書で得られるリターンを最大化します。

 理系脳読書術、略して『理系読書』は、超合理的な知的生産システムです。この読書スキルを自分のモノにすることで、本を速く、大量に読めるようになり、自分をスピーディ ーに成長させられるのです。