幻の30兆円上場、アリペイの真実#4
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スマホ決済アプリ「アリペイ」は新型コロナウイルス対策にも絶大な力を発揮した。ICT(情報通信技術)活用で立ち遅れる日本とは違う圧倒的な実力とは。特集『幻の30兆円上場、アリペイの真実』(全5回)の#4では、アリペイによる新型コロナ対策を取り上げる。(ダイヤモンド編集部特任アナリスト 高口康太)

デジタル先進国・中国
コロナ経済対策で実力発揮

 新型コロナウイルスの感染拡大によって、日本の行政システムがいかにアナログであるかが満天下に示されてしまった。国民に10万円を支給する定額給付金ではマイナンバーを活用しようとしたところ、地方自治体のシステムと連携できず、省力化するどころか確認作業が大量に発生して、一部の地方自治体は業務がパンクする騒ぎとなった。中小企業や個人事業主に支給される持続化給付金では不正受給者が相次ぎ確認されている。

 先進国である日本には効率的な行政システムが備わっていると思っていたが、いざコロナ危機という緊急事態に直面して臨機応変に対応する能力が欠けていることが浮き彫りとなってしまった。

 ところが、いまだに発展途上国を自称している中国を見ると、まったくの別世界が広がっている。デジタル技術を駆使した、スマートなコロナ禍での経済対策に成功し、日本との違いを見せつけた。

超高速の政策評価
アント・グループのすごみ

 新型コロナウイルスの感染拡大により、中国では今年1月末から3月にかけて消費が急落した。1~2月は前年同期比でマイナス20.5%、3月はマイナス15.8%と2桁を上回る落ち込みとなった。その対策として3月末から始まったのが電子消費券の発行だ。