『世界一受けたい授業』など多数のメディアで注目されている“HSP(Highly Sensitive Person)”をご存じでしょうか? 「ささいなことが気になって疲れてしまう」「真面目すぎる」など、個人の性格だと思われてきたものが、研究によって、実は「生まれつき繊細な人」が「5人に1人」の割合でいることがわかってきました。
発売から立て続けに重版し、累計10万部を突破したHSP専門カウンセラー・武田友紀氏の『今日も明日も「いいこと」がみつかる「繊細さん」の幸せリスト』(ダイヤモンド社刊)では、そんな生まれつきの気質を持つ「繊細さん」が、「繊細さん」だからこそ深く味わえる幸せに気づき、伸ばしていくコツを紹介しています。本記事では、同書より一部を公開します。

『世界一受けたい授業』で話題!<br />「繊細さんとSNS」のすごい相性Photo: Adobe Stock

表現することで「仲間」に出会える

 自分の思いを誰かに伝えたいと思ったとき、表現は「発信」になります。気の合う仲間をみつけたい、共感できる人とつながりたい、というときにも、発信することは有効です。「自分が好きなもの」「思ったこと」「感じたこと」をSNSで発信することで、仲間に出会えるのです。

 広い世界で仲間を探せるという点と、一度会っただけではなかなか話せない心の深部まで発信できるという点で、SNSは繊細さんと相性のいいツールです。まわりに繊細さんが見当たらない場合でも、SNSで探すとたくさんの繊細さんたちに出会えます。

 会社に行く途中に空を見上げると、光がきらめき空気が優しくて、薄い青が何色にも見えた。「ああ、きれいだなぁ」と思わず立ち止まる。たまたま見かけた映画の予告。美しい音楽と登場人物の短いセリフから、映画に流れる優しい世界観を感じて、涙ぐむ……。

 繊細さんの感じることは、きめ細かく豊かで、膨大な量があります。この膨大な思いを対面で伝えようとすると、どうしても限界があります。

 私も試みたことがありますが、よほど興味関心の合う相手でなければ、ブログに書く密度で自分の思いを伝えるのは難しい。それに、対面でのやりとりでは、目の前の相手に意識が向く分、自分の心に潜れる深さは浅くなります。

 SNSであれば

1.まずは自分の内面に集中して思うことを書く
2.それを発信(公開)する

 という2ステップに分けられるので、対面よりも自分のペースを保ちやすく、落ちついて表現を追求できます。

 世の中への疑問や内面の葛藤など、対面で話すには相手を選ぶような内容も、興味のある人だけに読んでもらえますし、一度では伝えきれない内容もいくつかの記事に分けて少しずつ伝えていくことができます。

 写真や絵を載せたり、文章も様々なテーマで書いてみたり、動画にしてみたりと、納得行くまで自分に合う表現方法を試せます。