オンライン教育5つのメリット

それでは、重松先生との対話で話題になった、オンラインならではの5つのメリットをお話しします。

1.オンラインのほうが安心して心を開ける

ひざを突き合わせて話し合うなどといいますが、物理的な距離が近いというのはエネルギーをもらえる反面、影響を受けやすい、緊張しやすいともいえます。

コミュニケーションが得意でない人は、そのシチュエーションだけで不安定になります。

オンラインなら、不快だと感じたら画面をオフにする、一旦退席することも可能です。

また、オンラインという環境で安全領域が確保されているからこそ、逆に心を開き、プライベートなことも話しやすいという利点もあります。

2.他の人に知られずにコミュニケーションできる

オープンな授業の場では、他の人に知られずに発信することは難しく、先生には話したいけれど、他の人に自分の意見、考えを聞かれるのは怖いと発言することに抵抗を持つ学生もいます。

また、カウンセリングに通う際も、カウンセリングの講師のもとにいく姿を誰かに見られ、「カウンセリングに通っている」と噂を立てられるのが嫌で行けないといった問題も、オンラインのクローズドなやりとりや、Zoomなどのツールを用いれば、他の人に知られる心配なく解決が可能です。

3.話すのが苦手でも、テキストで伝えられる

クラスの場では、大きな声で積極的に自己主張できる学生が注目を浴びやすい傾向があります。

一方、オンライン学習では、チャットの機能などでテキストによる発信ができます。話すのは苦手、みんなの前で手を挙げる勇気はないけれど、テキストで書くことはできる、自分の考えをまとめて意見を書くのは得意という学生もいます。

4.一人ひとりにとって最適な学習を提供できる

先にパーソナライズド・ラーニングの話をしましたが、コンピュータ教材ソフトの活用で一人ひとりに最適な学習を提供できるようになってきています。

最新テクノロジーでは、学習進度をモニタリングする教育用のAnalytics(アナリティクス)が発達。学習進度を分析、判断し、カリキュラムの調整もできます。

たとえば、
「あなたは、この課題にこのレベルの回答で、このような間違いをした。ゆえにあなたは、次にこの教材を見て、この課題をやってみてください」
「そちらのあなたは、非常に素晴らしい回答なので、大方の教材をスキップして、大学レベルのこの教材のこの部分を見てみるように」
など、各人に合わせた教育ができるのです。

また、生徒自身が学習題材や進路を決定し、目標や、興味に応じてカリキュラムを進めることも可能です。

5.優秀な講師の力を最大限活かせる

優秀な講師をそろえるのはなかなか難しい、一人の講師が受け持てる学生数には限りがある、場所による講師と学生数の偏りなどの問題をオンラインなら解決できます。

また、内容はオンラインの教材で学び、スムーズな学習のサポートのための講師がつき、質問への手助けや、学習進度や進路のアドバイスをするという形態も生まれています。

以上5つご紹介しましたが、工夫次第であなたの教育に活かせるものはありますか?

オンラインの可能性に一人でも多くの方が気づき、効果的に活用してもらえたらと思います。