『独学大全──絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法』が10万部を突破! 本書には東京大学教授の柳川範之氏「著者の知識が圧倒的」独立研究者の山口周氏「この本、とても面白いです」と推薦文を寄せ、ビジネスマンから大学生まで多くの人がSNSで勉強法を公開するなど、話題になっています。
この連載では、著者の読書猿さんが「勉強が続かない」「やる気が出ない」「目標の立て方がわからない」「受験に受かりたい」「英語を学び直したい」……などなど、「具体的な悩み」に回答。今日から役立ち、一生使える方法を紹介していきます。(イラスト:塩川いづみ)
※質問は、著者の「マシュマロ」宛てにいただいたものを元に、加筆・修正しています。読書猿さんのマシュマロはこちら

【独学者のための読書案内】神や悪魔についてふと知りたくなったときの2冊Photo:Adobe Stock

[質問]
「神や悪魔」の由来を知りたいです。

 読書猿さん、こんにちは。

 小説や漫画を読んでいると、神話に登場する神や悪魔について言及されていたり、それらのモチーフが描かれたいたりします。その際に彼らの由来を調べるために使える書籍をご存じでしたら、教えていただけるとありがたいです。

事典に限ってもたくさんあります

[読書猿の回答]
 これはもう事典に限っても沢山あります。

 かくも多くの事典が存在するのは、それだけ多くの神、悪魔、その他の人外がいるからですが、どのような文化もそうした存在を想像しないではいられなかったのは、ヒトが自分たちの知識や理解を超えた、不可解だったり理不尽だったりする事態に繰り返し遭遇し、それでも何とか説明を試み、納得しようと努力し続けてきたからです。

 あり過ぎるので、どの事典にどの神/悪魔が載ってるかを調べる横断検索ツールまであります。

 たとえば『外国人物レファレンス事典 架空・伝承編』は、架空・伝説事典、妖精、怪物、天使、悪魔の事典、神話事典、登場人物事典など65種94冊の事典を調べ、海外の21471の架空人物や人外がどの事典のどこに載っているかをまとめています。

 同様に、57種89冊の事典から日本の人外・架空・伝説・伝承上の人物を集めたものに『人物レファレンス事典 架空・伝承編』があります。

 ネットで調べるには、神魔精妖名辞典が4000の人外をまとめていて便利です。参考文献リストもあって、どのような事典や文献があるかを知ることもできます。