ちょっとした工夫で
子どもは自分からやるようになる

――子育てがうまくいっていない7、8割のご家庭のお子さんには、どんな共通点があるのでしょうか。

てぃ先生 大人の言うことを聞かないことが多いですね。「手を洗おうね」と言っても「やだー」という感じで、やらなきゃいけないこともやってくれない子がかなり多い。子どもらしいと言えば子どもらしいですけど、そうなってしまうのはやっぱり、ご家庭でうまくいっていないからなんですよね。

だから、僕たち保育士は、子どもたちがやるべきことをやってくれるように、興味を持たせようとあれこれ知恵をしぼって工夫しているわけです。

――それをお悩み別にまとめたのが、最新刊『子どもに伝わるスゴ技大全 カリスマ保育士てぃ先生の子育てで困ったら、これやってみ!』なんですね。保育士さんの知識と経験値ってすごいと感動しました。私もはじめて子どもを生んだときは、母親一年生でわからないことだらけだったので、この本を母子手帳と一緒に配ってもらいたかったと思うほどです。

てぃ先生 ほんのちょっとした工夫で子どもが自分からやってくれるようになることって、たくさんあるんですよ。お着替えも、子どもが「やだ!」と言って着てくれない場合は、服を2、3種類出して「どれにする?」と聞くと、なんでも自分でやりたい子どもの「自分で選べる」という満足感につながって、お着替えしてくれることが多いです。

子どもをダメにする親、伸ばす親の育て方はどこが違う?

もうひと工夫するなら、ママやパパが着るお洋服も「どれにしようかな?」と子どもに相談してみてください。すると、お洋服選びに興味を持ちはじめて、ママやパパと一緒にお着替えすることを楽しんでくれるようになると思います子どもをダメにする親、伸ばす親の育て方はどこが違う?

大人が自分のことを実況中継しながら、子どもを誘導するのも効果的ですよ。「さあ、先生は今、散歩の準備をしています!リュックにタオルを入れているところです!みんなはどうでしょうか?」と実況中継すると、子どもたちもつられてテキパキおしたくしてくれますから。

子どもをダメにする親、伸ばす親の育て方はどこが違う?