何歳までこの会社で働くのか? 退職金はどうもらうのか? 定年後も会社員として働くか、独立して働くか? 年金を何歳から受け取るか? 住まいはどうするのか? 定年が見えてくるに従い、自分で決断しないといけないことが増えてきます。
会社も役所も通り一遍のことは教えてくれても、”あなた自身”がどう決断すれば一番トクになるのかまでは、教えてくれません。税や社会保険制度の仕組みは、知らない人が損をするようにできています。
定年前後に気を付けるべき「落とし穴」や、知っているとトクする「裏ワザ」を紹介したシニアマネーコンサルタント・税理士の板倉京先生の話題の著書「知らないと大損する!定年前後のお金の正解」から、一部を抜粋して紹介します。本書の裏ワザを実行するのとしないのとでは、総額1000万円以上も「手取り」が変わってくることも!

知らない人が多い「公共職業訓練」制度。 Photo: Adobe Stock

定年後のスキルアップが、数十万円のお金をもらってできる?

 定年後、再就職をするために、自分のスキルをアップデートしたいと考える人も多いと思います。そんな人にもってこいのサービスが「公共職業訓練」というサービスです。

 定年退職でも要件を満たせば失業保険が最大100万円近くもらえることをこの記事で紹介しましたが、失業手当を受給している人が、ハローワークによって必要と判断されると、原則無料で「公共職業訓練」を受けることができます(選考試験あり)。不動産ビジネスやWEBプログラマ養成・情報セキュリティ管理者・介護福祉士など、様々なコースが用意されています。

 しかし、メリットはそれだけにとどまりません。この訓練を受けている間は、要件を満たすと失業手当の給付期間が延長されるのです。いわば追加でお金をもらいながら、タダで勉強ができるわけです。

 仮に、日額7186円、150日の失業手当を受ける予定の人が、受給期間を50日残して、6ヵ月(180日)の訓練を受けた場合。180日-50日=130日で、受講することで130日間、受給期間が延びるので、130日×7186円=約93万4000円も余計に失業手当を受けることができるのです!

 他にも、自己都合退職の場合は通常給付制限があるがそれが解除されたり、失業認定日にハローワークに行かなくていい、受講手当が1日500円最大2万円もらえたり、交通費も支給されたりと、「公共職業訓練」は非常に手厚い内容となっています。

利用条件があるので退職前から早めに確認を

 ただし、これを利用する時には、受講するコースが開始する日に、所定の受給日数が残っていなければならず、コースも開講日が決まっているので、うっかりしていると、条件があわなくてこのメリットが受けられない可能性があります。

 興味がある方は、退職前からどんなコースがいつ開講になるのか、条件は当てはまるのか、などをハローワークでしっかり調べることをおすすめします。

 このように、定年退職前後には利用できる様々なサービスや制度がありますが、誰も教えてくれないので、知らない人が損をする仕組みになっています。本書では、知らないと損をする落とし穴や、知っているだけでトクする裏ワザを数多く紹介しています。ぜひご参考にしてください。