4年前、トランプ氏を批判した1本のツイートで人生が激変したマークにとっては、皮肉な結末となった。米国議事堂襲撃があった当日、彼は現在教えている高校生たちに、ZOOM経由でディスカッションの場を提供した。

「私が今教えている生徒たちは15歳だ。彼らはトランプ政権が始まったとき、11歳だった。つまり物心ついたときから、彼らにとっての大統領という存在はずっとトランプしかいなかった」

 そんな若き生徒たちは、日頃トランプ大統領の発言をファクトチェックし慣れている、とマークは言う。「バイデン時代になったら、ファクトチェッカーの多くは失業するのかな?」という声も生徒から出た。

 議事堂襲撃事件の際に、南北戦争時代の南部軍の赤い旗を議会の中に持ち込んだ男がいた。その映像が、マークの心に今も焼き付いている。

「奴隷制とレイシズムの象徴であるあの旗。それを誇らしげに議会の中に持って入った。彼はきっと知らないんだ。ホワイトハウスもあの議事堂の建物も、この国の礎は白人が建設したのではなく、黒人奴隷が汗を流して働いてつくったのだという史実を」

トランプの4年間を心から
楽しんだ筋金入りの共和党員

フロリダ州民のビル・シュミッドフロリダ州民のビル・シュミッド

「500台以上のボートやヨットが、トランプ旗をハタハタと翻して一斉にメキシコ湾の海を渡った。2マイル以上もボートが連なって。あんなワクワクする瞬間は、人生で初めて味わったよ」

 フロリダ州南西部に住むビル・シュミッド(77)は、昨年10月末ごろトランプ支持者の海上集会に参加し、興奮しながらそう語った。彼が住む人口19万人のシャーロット郡は、引退したシニアたちが多く暮らすメキシコ湾沿いの温暖な気候の地域だ。

「トランプ政権の4年間、1秒1秒を心の底からエンジョイした。トランプはあのレーガンよりも、はるかに素晴らしい大統領だ」

 そう語るビルは、レストランに卸す食品関係の仕事を3年前に引退し、カリフォルニア州のロサンゼルスから大陸の反対側のフロリダ州に引っ越してきた。