ゴールドは、暴落後わずか1ヵ月で回復
コロナショック以降のチャートを見るとわかるように、株価が暴落前の水準まで戻ったのはおよそ半年後でした。
コロナショックで株価が暴落する中、金価格はどう動いたのでしょうか。
同期間のチャートを見ると、金はクラッシュ時に一瞬だけ価格が下がりますが、1ヵ月ほどでショック前の水準に戻っています。暴落時の値下がり率も、株式市場に比べて小さい割合でした。
前述の通り、株価が戻ったのは半年後です。金は1ヵ月です。
しかも、暴落前の水準に回復しただけでなく、株価が戻ったコロナショックから半年後の時点では、金は暴落前よりも2割ほど値上がりしています。
同じことが、リーマンショックでも起きていた
同じことは、リーマショックのときも起きました。
「100年に一度の危機」といわれたリーマンショックのときは、ダウ平均株価も日経平均株価も、暴落以前の水準に戻るまで5年くらいの時間がかかりました。
一方、ドル建ての金価格を見てみると、リーマンショック前の金価格は1トロイオンス900ドルでしたが、そこから急騰し、2011年に1800ドルまで上がっています。
「有事の金買い」という言葉があるとおり、市場が荒れると金は値上がりする傾向にあります。
大きなクラッシュに巻き込まれて株などの資産が減ったとしても、金を持っていれば値上がり益が生まれ、損失を相殺することができるわけです。
ちなみに、金は市場で取引できるメジャーな貴金属の1つで、同じ貴金属類には、銀、プラチナ、パラジウムなどがあります。
これら貴金属の値動きと比べても金が最もクラッシュに強い資産です。
(本原稿は『ゴールド投資──リスクを冒さずお金持ちになれる方法』からの抜粋・編集したものです)