コロナと闘う医師2「皮膚についたウイルスを素早く無効化」人を助ける大きな1歩写真はイメージです Photo:PIXTA

 2019年12月初旬、中国で発生したとみられる新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ)は全世界で猛威を振るい、2021年2月12日の時点で感染者数は約1億777万人となっている。

 現在発売中の『医者と医学部がわかる2021』では、収束の道筋がいまだに見えないなか、コロナと闘う3人の医師たちの姿を取材した。前回に続き2回目は、感染制御の研究をする医師の使命をお届けする。

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 新型コロナウイルスの感染を防ぐための方法を確立しようと、アプローチを続ける医師たちもいる。

 京都府立医科大学大学院医学研究科消化器内科の廣瀬亮平助教らの研究グループは2020年10月、新型コロナウイルスがヒトの皮膚の上で約9時間生存し、エタノール消毒をすれば15秒程度で不活化できるという研究結果を発表した。同じ条件下で1時間50分ほどだったインフルエンザウイルスに比べて5倍長く感染力を保つことがわかった。