大手私鉄では、純損失が最大だったのは西武ホールディングスの約723億円、次いで近鉄グループホールディングスの約602億円、東急の約562億円だった。

 純損失が最小だったのは南海電鉄の約19億円、次いで京阪ホールディングスの約46億円だった。南海電鉄は唯一、業績予想を黒字としていたが、第4四半期に再度、緊急事態宣言が発出されたことで、黒字化はならなかった。

 セグメント別で見ると不動産部門が堅調だったのに対して、運輸部門(鉄道・バス)と、ホテル・レジャー部門の不振が際立つ。

 東京メトロは運輸事業で約508億円の営業赤字となり、東急が約260億円、小田急が約259億円、京成が約257億円と僅差で続く。最小は相鉄ホールディングスの約39億円で、全社の運輸部門が営業赤字となった。

 ホテル・レジャー部門ではプリンスホテルを傘下に持つ西武HDの約534億円の営業赤字が最大で、次いで近鉄GHDが約492億円の赤字。東急も約311億円の営業赤字を計上した。南海とレジャー部門を持たない東京メトロ以外の全社が営業赤字を記録した。