コンサル導入には、
現場への事前説明が不可欠

その上でコンサル導入を決断する際に、社長が留意すべきポイントは次の通り。

・何のために導入するのか(何を最終目的にするのか)
・どれくらいの費用と期間をかけるのか
・そのコンサルに費用や期待値に見合った成果が期待できるのか

これらを社内で十分に議論し、社長自身が「導入が必要かどうか」を判断し、最終決定します。そして、さらに重要なのが、

・社内、特に関連部門に、コンサル導入の事情をていねいに説明する

というプロセスです。

この説明が不十分だと現場に困惑や混乱が生まれ、時には、

「現場に相談もないまま外部のコンサルを入れるなんて、私たちを信用していないのか!」
「自分たちも解決策は考えているのに耳を貸さず、わざわざコンサルを入れるのか!」

といった不満や反発につながってしまうことも。

またコンサルの導入が社内に周知されていないと、

「よく知らない人が専門用語を振り回していろいろ聞いて回っている」
「あの人は誰? どこの人?」
「根掘り葉掘り聞いてくるけど、正直に答えていいの?」

と現場からクレームが上がってくることもあります。

従業員が疑心暗鬼になると情報も得にくくなってしまいます。

これではせっかくコンサルを入れても、スピーディーに改善が進みません。

コンサルを導入したことで、社内に経営陣への不信感が広がってしまったという話をよく聞きますが、その原因のひとつには、こうした説明不足もあるのです。

現場への事前説明という「ひと手間」を怠らず、従業員の理解状況を把握しておく

それもまた、スムーズにコンサルを導入するためのポイントと心得てください。

※「よそ者リーダーとはどんな人か」「よそ者リーダーが身につけたい3つの心構えやマネジメントとは何か」については、本連載の初回記事も併せてご覧いただければと思います。

次回は、イノベーション実現のための「最初のステップ」についてお伝えします)