「平均年利10%以上、10年間以上継続」の実績と述べたが、買うべきファンドの過去運用実績を評価するにあたり、単に相場の地合がよい時期の10年間の運用実績だけを見るのはまだ甘い。「リーマンショックを挟んだ10年間以上の長期実績」で平均10%以上の実績を出している超一流ヘッジファンドに限定して筆者は推奨している。下げ相場でもリターンを出した確かな実績がないのであれば、単にまぐれで運用成績が良いだけであり、超一流とはいえないのである。

ハーバード大学基金が購入する
海外一流ヘッジファンド

「年間10%の運用なんて不可能」「そんなうまい話があるわけがない」「何もかもが暴落する世界的な金融危機下で、利益が出る投資対象なんてどこにあるのだ」「詐欺ファンドなんじゃないのか?」と誰もが思うだろうし、それが日本の個人投資家の常識的な考え方だ。

 まず理解いただきたいのは、平均年利10%以上で10年間以上も運用するなど、金融のプロでもほとんどの人が達成できないということだ。だからこそ、もし本当に年利10%が欲しいなら、それを本当に成し遂げた運用実績のある世界最高峰の「プロ中のプロ」に任せるしかない。そんな超一流のプロは残念ながら日本にはほとんどいないから、投資家は視野をグローバルに広げるしかない。すると目に留まるのが、資産運用業界における運用成績ランキングで世界上位に君臨するヘッジファンドだ。

 現在、平均利回り10%以上を10年以上続けている超一流ヘッジファンドを購入しているのは(自分の資産を預けさせてもらえているのは)、海外の巨大年金基金や生損保、さらにはハーバード大学基金のような著名機関投資家である。ご存じのように最低投資単価は10億円以上が通常だ。当然、日本の個人投資家には敷居が高いといえよう。

 しかし、個人投資家が最低投資単価2000万程度から海外一流ヘッジファンドを直接購入する方法もなくはない。ただし、そのためには英語力と国際金融の専門知識・能力が必要だ。

 ではそのような専門知識や能力がない個人投資家はどうすればいいのか?これも簡単だ。英語が全くできなくても旅行代理店に任せれば、誰でも海外旅行はできる。同じように、海外ヘッジファンドを直接購入するためにはその道の専門家を雇えばよいだけである。