世界的にも老年人口割合が高まる傾向にあり、2030年には11.7%、2050年には15.8%になると考えられています。

 出生率にも目を向けてみましょう。先進国はこれまで以上に出生率の低下が進むと考えられており、老年人口割合が高まるでしょう。

超高齢社会のキーワードは「自動」

 現在は「自動」をキーワードにさまざまな場所で技術革新が進んでおり、「多くの労働者を使って何かをする」という発想から脱却しつつあります。

「自動」とは機械等が自ら作業し、作業中に人間の手を必要としない状態です。

 自動化の目的は、低コストや快適性の実現です。前者はファクトリーオートメーションや自動販売など、後者は自動運転や全自動洗濯機などが好例です。

 また、発展途上国は経済水準の向上によって「家族計画」という考え方が普及し、出生率は低下していくと考えられます。現在、毎年およそ8300万人ずつ世界の人口が増加していますが、今後はこの数値は小さくなっていくでしょう。

 一般的に「高齢化」の問題点として、社会保障費の負担増大が考えられます。これによる税負担は、より一層の出生率の低下を招くでしょう。そして日本は世界に類を見ない水準で高齢化が進んでいます。より多くの年金受給者を減りゆく労働者で支えなければいけません。

 日本がこれをどのようにして乗り切っていくのか、世界中が注目しています。

(本稿は『経済は統計から学べ!』の一部を抜粋・編集して掲載しています)