大分県で生まれ育ち、小・中・高と地元の公立校、塾通いも海外留学経験もないまま、ハーバード大学に現役合格した『私がハーバードで学んだ世界最高の「考える力」』の著者・廣津留すみれさん。ハーバードを首席で卒業後、ニューヨークのジュリアード音楽院に進学、こちらも首席で卒業。現在はテレビ朝日系『羽鳥慎一 モーニングショー』のコメンテーターとしても活躍しています。すみれさんが学び、実践してきた「考える力」を、いかに個人や組織で実践するか? 事例やエピソードとともに、わかりやすく紹介します。
集中して考えるための3要素
「場所」「時間」「環境」を最適化しよう
アイデアを出さないといけないときやクリエイティブな企画を生み出そうとするとき、仕事を進めたいときなど、自分が集中しやすい「場所」「時間」「環境」という3要素を見つけておくことは大切です。
この3要素の好みは人それぞれですが、私のケースを紹介しておきましょう。
学校や仕事からの帰り道、
電車やバスの車中がおすすめ
場所については、私はひとりで部屋にこもって静かな場所でじっと考えるより、少しガヤガヤした場所のほうが考えがまとまります。
子どもの頃、自分の部屋ではなく、両親がいるリビングの大きなテーブルで勉強していた体験が影響しているのかもしれません。
ハーバード時代も、静かな場所よりも、食堂でまわりの人たちの会話をBGMにしてパソコンやノートに向かったりしているときがいちばん集中できました。
私とは逆に、静かな環境のほうがはかどる人もいるでしょう。
人それぞれの好みがありますから、自宅の書斎、リビングのソファー、通勤電車、図書館、カフェなど、自分のお気に入りの場所を見つけておくといいと思います。
私が考える場所としておすすめなのは、仕事帰りの地下鉄やバスの車内です。
帰宅途中はその日のタスクからほぼフリーになっている状態でありながら、脳はまだ仕事の延長線上で軽くアイドリングをしています。
だから、考えを深めるのにちょうどいい具合なのです。
地下鉄の車内広告やバスの車窓の風景を眺めていると、そこから思わぬヒントがもらえることもあります。
そこで浮かんだアイデアは忘れる前にスマホにささっと記録するクセをつけています。