(1)量をこなす
(2)時間を決める
(3)型をつくる
(4)型からはみ出たものは自分でやらない

 最初に方向性を決めるために量で提案し、時間を決めて遵守します。最終ゴールに向けて型をつくり、余分なものは自分でやらず、他人を巻き込むのです。

 仕事圧縮術の4つのステップによる仕事量の変化のイメージは、三角錐を逆さまにしたかたちです。

 一つひとつのステップは決して難しくありません。4つのステップ、各々の仕事量の変化を意識して仕事することで、初めて仕事を圧縮することができるのです。

 それも、単に仕事のスピードをアップするのではなく、質を保って仕事をこなすことができるのです。

 仕事の9割は3分で終わります。終わらない1割も3分で判断します。そういう仕事は、未経験か不慣れのどちらかなので、まずは3分じっくり真剣に考えれば、作業も進み、次にどのような工程が必要かわかります。

 3分で終わらない仕事も、いったん3分で終わらせるのです。これこそが、仕事を最もすばやく回す仕事術なのです。

 私には「社会をよくしたい」という目標があります。

 そう思ったきっかけは、「公民権運動の母」と呼ばれたローザ・パークス女史です。

 大学時代のアメリカ交換留学中、偶然にもローザ・パークス女史が40年ぶりに公の場に現れることを聞きつけ、友人とレンタカーで5時間かけて集会に参加しました。

 間近で見る彼女は小柄な普通の女性でした。しかし、彼女の勇気が後に、マルコムXやキング牧師といった力あるリーダーたちを動かし世界を変えたのです。

 会場は彼女のスピーチで感動に満ちあふれ、黒人霊歌の合唱のときには、大きな黒人男性たちが声も殺さず号泣していました。

 たった一人の、それも普通の女性が、社会をこんなにも大きく変えた事実に感動し、私もローザ・パークス女史のように、日本をよくしたいと思いました。

 現在は、私のグローバルビジネス経験とコンサルティング経験を、日本のために、日本人のために、活かしてもらえるよう活動しています。

 私は、吉田松陰先生の思想に傾倒しています。松陰先生にならい、日本のグローバル化、次世代リーダー育成に注力し、執筆活動やセミナー開催も力を入れています。

 松陰先生一人では成し得なかったことを、弟子たちを育てあげることで日本の歴史を変えました。同様に、私一人が日本をよくすることは不可能でも、2500万人の日本人リーダーたちが日本をよくしようと志し、周りも感化してくれれば、日本は再興するのではないかと信じています。

 現在40代半ばですが、どんどんやりたいと思うことが広がり、正直、時間がいくらあっても足りません。しかし、「仕事圧縮術」を活用し、とにかくやりたいこと、すべてを何でもやってみて、悔いのない人生をまっとうしたいと切望しています。

 本書を手に取ってくださったあなたが、「なぜだかわからないけれど仕事が多い」と感じているのなら、「仕事圧縮術」をマスターし、次はあなたがリーダーになって周りの人を感化してあげてください。こうした感化の波が、日本の働き方を好転させるでしょう。

「仕事圧縮術」では、問題が大きくならないうちに、情報共有を徹底し、「ヒト・モノ・コト」など使えるものをすべて最大限に利用します。

 私たちは小さな仕事、大きな仕事、さまざまな案件を抱えて日々働いています。「仕事圧縮術」を活用し、残業ゼロで生産性の高い仕事を実現する必要があるのです。

 それでは、明日から「残業知らず」になり、「生産性」が爆発的にアップする「仕事圧縮術」について、具体的に紹介していきます。

 本書が、皆様の仕事の生産性を向上させ、人生を充実させることに貢献できれば、これ以上の幸福はありません。STAY GOLD!

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