アップルやグーグルに投資できる!
かりに先進国の株式に幅広く投資する投資信託を購入すると、アメリカやフランス、スイスといった国々の会社に投資をします。そして、投資信託を通して、アップルやグーグル、ネスレといった会社に自分のお金が投資されるわけです。わずかな金額であっても投資信託を買うことで、日本はもとより、世界の優良企業の成長を享受できるのです。
投資信託というツール(道具)を使えば、何億円もの資産を持つ富裕層でなくても、日本にいながらにして気軽に世界各国の株式に投資することができるようになっています。
投資はお金持ちがするものというイメージがありますが、大部分の投資信託は1万円から買うことができます。最近では100円や1000円から買えるネット証券などもあります。また、毎月一定の金額で投資信託を自動的に購入していく「積み立て」というしくみも毎月100円や1000円から利用できます。これなら、コンビニで買うコーヒー1杯、ランチ1回分の金額ですから、気軽に投資できそうな気がしませんか?
このように、これまで銀行の定期預金くらいしか利用したことがない人や、まとまったお金のない人でも、手軽に資産形成をはじめられるのが投資信託のよいところです。投資信託はとても使い勝手のよい金融商品なのです。ただし、しくみが複雑で手数料の高い商品も含まれているので、選別は必要です。
投資信託は、資産形成を後押しする制度に必ず入っている
日本でも、資産形成を応援するさまざまな制度ができてきました。たとえば、2014年には一般NISA(少額投資非課税制度)が、2018年からつみたてNISA(積み立て型のNISA)がスタートしています。2017年からは公的年金に上乗せして、自分で年金をつくっていく制度、iDeCo(個人型確定拠出年金)の対象者が拡大され、原則60歳未満の現役世代はだれでも加入できるようになりました(*1)。そして、いまや会社員の約6人にひとりが企業型確定拠出年年金(以下、企業型DC)に加入しています。これは会社が決まった金額の退職金を支払うのではなく、退職金や企業年金の「元になるお金」を掛金として支払い、自分たちで商品や割合を決めて運用していく制度です。
こうした資産形成を後押しする制度、退職金を自分でつくっていく制度の中で用意された商品群に必ず入っているのが投資信託です。