大手塾で算数講師の経験を積んだ後、算数専門のプロ家庭教師として約20年間、2000人以上のお子さんを指導してきた中学受験専門のカリスマ家庭教師・安浪京子先生は、その経験から「ノートをひと目見ると、その子の学力がわかる」と言います。
ノートとは、思考を整理して、それを自分や相手(採点者)に伝える練習をするための基本の道具。しかし、子どもはもちろんのこと、保護者ですら、ノートの価値を低く見積もっている方が多いそう。6年生でもノートの書き方を知らない子は多く、その状態のまま、受験勉強に励んで伸び悩んでいる子は多いのです。
本連載では、「ノートの正しい書き方を知らずして、学力は上がらない」と断言する安浪先生が、指導の中で必ず教えるノート術を初公開した話題の新刊「中学受験 必勝ノート術」の中から、一部を抜粋し、ご紹介していきます。

中学受験の勉強に使いやすいノートの選び方

ノート選びは意外に重要

 家庭教師をしていると、意外とノートに無頓着なご家庭が多いことに気が付きます。

 ノート選びの大前提は「書きやすく、見やすく、使いやすい」こと。

 書きやすさと見やすさは、ノート自体のサイズや罫、マス目のサイズなどが関係してきます。学年や教科の特性によって、方眼がいいか、大学ノートがいいかも異なります。

 また、表紙のデザインも重要です。デカデカとキャラクターが描かれていたり、紺や黒などの濃い色がベタ塗りされたりしていると、タイトルが書きにくくなります。もちろん、こういった表紙でやる気になるならば、それでもかまいません。

 使いやすさは、ノートの仕様がポイントになります。リング式は手があたって書きにくいし、1枚目と最終ページが糸でつながっているようなタイプは、一方が破れるともう一方も取れてしまいます。また、分厚いノートよりも30枚くらいのノートのほうが軽く、すぐに終わって達成感も生まれやすいのでおすすめです。

 本書には、教科別・学年別におすすめのノートを載せています。是非、参考にしていただき、お子さんの様子を見ながら調整していきましょう。